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小口ゆいプロフィール

小口ゆい写真

山口県出身。劇団三十人会付属研究所卒。法務省・少年院映像表現コンクール審査員。表現力を育てる会代表。

「山本安英のことばの勉強会」で朗読に魅せられ、山内雅人、金井すみ、三上左京の各氏に師事。

三島由紀夫、志賀直哉、坂口安吾らの作品朗読を続けていたところ、1990年、同郷の金子みすゞの詩と出会い、その感性に衝撃を受ける。以降、ライフワークとして「みすゞの世界」の公演巡回を始め、今年で26年目を迎える(2016年現在)。

NHK-FM岡倉天心「茶の本」朗読、NHK BS2「やきもの探訪」(人間国宝・前田昭博氏と共に)、NHKラジオ第2放送宗教の時間「祈りの詩人~金子みすゞ」、RCCテレビ「ふたりの人時」、子ども放送局「子どもとしょかん」にも出演。

公演内容
2015 「みすゞと共に25年 みすゞwithゆい」(東京・紀尾井小ホール)で上演。
2014 「東方麗人抄」(東京・四谷区民ホール)に出演し、与謝野晶子『牡丹』をピアノとのコラボで語る。
2013 「第19回 平和の森 Concert」(新潟県長岡市)で「みすゞが見た夢」を上演。
2012 「女 晶子 その愛・その生」(東京・めぐろパーシモンホール)で上演。「万葉へのいざなひ よみびとしらず」(東京・なかの芸能小劇場)で、万葉集を朗詠。
2011 「東日本声援コンサート 一緒だよ・みすゞbyゆい」を沖縄で上演。東日本大震災 神仏合同慰霊祭」(宮城県大崎市)で語り、『みすゞ語りうた』CDを制作、 被災地福島で配布。
2009 与謝野晶子・茨木のり子作品などを英語と日本語で描詠し、上田、東京、岐阜で上演。「みすゞと夢見て20年 みすゞbyゆい」(東京・銕仙会能楽研修所)で上演。(~2010年)
2008 日本の美しい詩歌を国境を超えて広く届けたいとの思いから、多言語による新しい表現活動を始める。
2007 平成19年度文化庁芸術祭参加作品として、中原中也生誕百年記念公演・朗読劇「子守唄よ」を山口、東京で上演。中也の母フクと中也の心の結びつきを描き、現代の親子の在り方をも問いかけた。その様子は、NHK教育ETV特集「大東京の真中で,一人~詩人・中原中也を歩く~」で取り上げられた。
2006 中越地震復興支援公演「北越雪譜~命の心詩う~」(東京・築地本願寺)で上演。子どもゆめ基金の助成を受けた、NPO体験学習支援センター『未来につむぐ私達の日本語』講師を務める。(~2011年)
2005 日本語を声に出して読む「表現力を育てる会」を設立し、文部科学省「子どもの居場所づくり」キャンペーンに参加。
2003 平成15年度文化庁芸術祭参加作品として「みすゞ生誕100年記念公演」を上演。
2002 ピアニスト紗亜(Sah)とのジョイントライブを開始。
2001 第6回中原中也賞贈呈式にて、中也の母フクの視点から「中也の長州~方言による朗読」を語り、好評を得る。平成13年度文化庁芸術祭参加作品「みすゞが見た夢2001」を上演。

金子みすゞについて

本名を金子テルといいます。

みすゞは1903年4月11日、日本海に面した美しい漁師町である山口県大津郡仙崎町(現在の長門市)で、町に一軒しかない本屋の娘として生まれました。父を3才の時に亡くしましたが、信仰心のあつい祖母ウメをはじめ、家族のあたたかい心に包まれ、本が大好きな少女に育ちました。

その後、大津女学校を卒業したみすゞは、母の再婚先である下関の本屋で店番をしながら、1923年5月、20才の時に童謡を書き始め、作品を4つの雑誌に投稿しました。すると、投稿した全ての雑誌にみすずの作品が掲載され、その後10ヶ月の間に23編もの作品が雑誌に掲載されました。選者・西条八十は、まるで草や木や鳥や魚と話をしているかのようなみすゞの詩を高く評価し、「若き童謡詩人の2個の巨星」と賞賛しました。

みすゞは童謡を書き始めてから1年も経たないうちに、日本中の文学少年少女のあこがれの的となり、5年間で512編もの童謡を残しましたが、1930年3月10日、26才という若さでこの世を去りました。没後、その作品は散逸し、幻の童謡詩人として語り継がれるだけでしたが、1982年、童謡詩人・矢崎節夫氏の長年の努力により遺稿集が見つかり、その優しさにつらぬかれた詩句の数々は、今大きな感動をもって、人々の心に広がり始めています。

金子みすゞは、小さいもの、弱いもの、この地球という星にいる全てのいのちを、やさしく見続けていた童謡詩人です。そして、その作品は、1996年から小学校の教科書で取り上げられるようになりました。